適切に負けよ

損切りの設定

トレードの注文を入れる時には受け入れるべきリスク(損失)というのはすでに決まっています。

どこに損切りを置くのかというのはトレーダーの技量が非常に表れるところです。

こと賢人のデイトレードさんにおいては、損切りはトレード足の直前の高安値に設定しています。

何故なら、高安値をブレイクするとエントリー方向にレートが動く優位性が崩れるためです。

これはダウ理論の「トレンドは明確なシグナルが現れるまで継続する」が根拠となっています。

例えば、以下の画像を見てください。

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画像はEURUSDの1時間足です。

1時間足でWボトム(緑)を形成してきましたので買いエントリーしたという局面で、直近安値に損切りラインを置いています。

エントリー後は上昇しましたが緑色の200期間移動平均線にタッチした後に急落し直近安値を割ってきました。

そのため、本来であれば当初設定した損切りラインにかかり手仕舞いとなるトレードです。

このラインを割ってしまうとトレンド転換が起こりますので、買いよりも売りに優位性が出てきてしまいますから必ずこのラインで手仕舞わなければなりません。

もしも損切りを設定しなかったとすると、画像のとおり一気に奥底まで下落してしまい大きな損失を被ることになります。

この例からわかるとおり、当初の優位性やエントリーシナリオが崩れた時点で損切りを執行しないことは全く論理性・合理性に欠ける行動になります。

まずは適切なラインに損切りを設定する技術力を身につけることが大切です。

そのうえで、当初設定したリスクを受け入れられず損切りラインを解除したり、逆方向に動かすことなど決してあってはならないのです。

受け入れられない、背負えないリスクならそれはリスクとしては高すぎます。

受け入れられるリスクの範囲でエントリーロットを設定すべきなのです。

トレードにおいて損切りは利益を出すための必要経費です。

相場に「絶対」がない以上、必ず発生するコストであるということです。

問題はこのコストが適切かどうかということです。

しっかりとした根拠に基づいて設定された損切りラインなら、たとえ負けたとしてもそれによって発生した損失は適切なものであり、勝ち続けるための必要経費であったということです。

賢人さんもTwitterで以下のように投稿しています。

 

2020年6月11日投稿のTwitterより引用

 

勝てるようになるとは資金を増やせるようになる事であり、負けなくなる事ではありません。必ず生じる損失を、適切に扱えることが勝つには必要です。それ故適切な損切ライン設定はトレーダーに必須の技術で、そこにこそ技量が表れます。10pips無駄な損失を抑えることは、10pips勝ったのと同じなのです。

 

適切なポイントに損切りを設定し、「過度な」「不足の」損失を避けることは、もはや勝ったことと同じなのです。

負ける時は適切に負けることが勝ち続ける上では非常に重要になってくるのです。