トレードにおける「心・技・体」

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「心・技・体」

武道やスポーツで頻繁に使用される言葉に「心・技・体」というものがあります。

これは文字どおり、精神力(心)、技術力(技)、体力(体)を表し、非常に重んじられている考え方です。

これらは三位一体であり、1つの要素も欠けることなく全て揃っていることがその道を極めるうえでは大切になってきます。

トレードにおいても「心・技・体」の理念というのは通ずるものがあると考えています。

 

「心」

まず、「心」とはメンタルです。

ここでいうメンタルとは、感情に左右されることなく、己のルールを厳守し、ただひたすら淡々と機械的に反復することができる「強い」精神のことです。

「強い」の部分を強調したのは、人間は欲望に著しく左右される生き物であり、単調な作業を繰り返すということは、刺激を欲する人間にとっては非常に耐えがたい難しいことだからです。

FXで勝てない人はこのメンタルの部分が未熟なことが多いです。

否、人間が通常有している欲望への従順さですので、ある意味人間として「まっとう」なのでしょう。

しかしながら、FXで勝ち続けるためには「まっとう」であってはならないのです。

FXで勝てない人の特徴として、トレードチャンスを待つことが出来ず、ついついポジションを取ってしまう、いわゆるポジポジ病があります。

また、負けトレードの後に負けを取り返そうとルール無視のトレードをしてしまう感情トレードもその特徴の1つです。

さらに、レートが伸びたからと何の根拠も無く利確してしまったり、損切りできないのも典型的な負けトレーダーの思考です。

トレードをしていくうえで、チャンスなどというものは滅多に訪れません。

トレードにおけるほとんどの時間は待ちです。

ひたすら待ちです。

待って待って待ってシナリオどおりの展開になればそのシナリオに則ってトレードするだけです。

そこには余計な感情が入り込む隙間は一切ありません。

トレードとは愚直に同じことを繰り返す作業でしかありません。

このことを勝ち続けているトレーダーは真に心の底から理解しています。

 

「技」

次に、「技」とは手法です。

多くの人はまずはこの「技」に注目するのではないでしょうか。

これも勝ち続けるにはとても大切なことです。

有効でない手法を永遠に繰り返したとしても永遠に勝てるようにはなりません。

自分が採用する手法が勝てる手法なのかは最初に確認すべきことです。

自分が使う手法が見つかったらあとはひたすら練習です。

ひたすら検証です。

エントリーは正しいか、見落としはないか、ロスカットラインは適切か。

ひたすら自問自答を繰り返します。

その手法が自分の血肉になるまでひたすら続けます。

手法が自分のものになったとき、検証結果は華々しいものになっているでしょう。

 

「体」

最後に「体」とはトレーダーの資金のことです。

この資金を適切に管理するということが勝ち続けるトレーダーになるには非常に重要です。

FXはレバレッジを効かせることができるので、少ない資金でも多くの利益を得ることができますが、逆に言うと多くの損失を出す可能性もあります。

たった数回の負けで資金を溶かしてしまうようでは話になりません。

常に資金量に対して受け入れるべき損失の割合を設定し、それを遵守していくことが大切になってきます。

使用する手法の勝率にもよりますが、多くの勝ちトレーダーはバルサラの破産確率などを参考に、1回のトレードにおける損失を総資金の2%に抑えています。

余程悪い手法やトレーダーに問題が無い限り、2%であれば破産する可能性は極めて低いです。

一方で、破産する確率が低いということは、裏を返せば資金はコツコツ少しずつしか増えないということです。

ただし、総資金が増えてくれば複利の力で雪だるま式に利益が増加していきます。

それまでは、早く稼ぎたいといった欲望や焦りに負けず、ひたすらコツコツと損失を少なく着実に利益を積み上げていくしかありません。

月単位、年単位でトレードというものを捉える必要があるのです。

 

以上がトレードにおける「心」・「技」・「体」の内容です。

武道のように「道」を極めるためにはとても重要な要素となります。

それはトレード道も然りですので、トレーダーとして勝つためには身に付けることが必須になってきます。